犬の気管虚脱|中野区鷺宮のさぎのみや動物病院は飼い主さんにとってわかりやすく、なんでも聞ける雰囲気での診療を心がけております

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犬の気管虚脱

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犬の気管虚脱について

徐々に暖かくなり、時折暑いな〜!と思う事が多くなってきましたね。夏場はワンちゃんにとって楽しい季節ですが、それと同時に危険な季節でもあります。熱中症、脱水症、皮膚病、寄生虫感染症など様々な脅威が存在しますが、今回は夏場に劇症化する事の多い”呼吸器”の病気の1つである気管虚脱について書いてみます。気管虚脱とは、その名の通り”気管”が”虚脱(ふにゃっとする)”してしまう疾患です。気管とは口から肺に空気を送るパイプのことで、本来はCの字型をしている硬い軟骨で構成されているため形が崩れることはありません。しかし、様々な要因によって軟骨の脆弱化や、気管を支える筋肉に緩みが生じることにより、硬いバイプがふにゃふにゃになってしまいます。

気管虚脱を引き起こす要因
1)遺伝
2)高温多湿(ハァハァが強いことによる疲労)
3)リードでの強い牽引刺激
4)加齢

気管虚脱を発症すると、呼吸のたびに発生する陽圧・陰圧によって気管が潰れたり過剰に広がったりする状態になります。常に気管が収縮拡張を繰り返すことにより、気管に対する刺激が加わり、炎症を起こして気管炎につながります。その為、慢性的な発咳や、リードで首を引っ張ると強い咳が誘発される事が認められます。気管炎自体が、気管のさらなる脆弱化を招く為、気管虚脱は慢性進行性に悪化し末期に向かっていきます。末期の状態では、息を吸う(陰圧)ことによって気管が完全に潰れてしまい、息が出来なくなってしまい、急性の気道閉塞を起こして突然死する可能性が出てきます。

特に、気温が急激に上昇する5月ー7月は、体温調節のための強い呼吸を行う子が多いため、気管虚脱に罹患している子が急激に悪化してしまう可能性が高いので、極めて注意が必要です。遺伝要素が大きな病気なので、注意するべき犬種として以下の子たちが挙げられます。

気管虚脱の好発犬種
1)トイプードル
2)ポメラニアン
3)ヨークシャーテリア
4)チワワ
5)柴犬
6)レトリバー種
発症年齢は6−9歳が最も多いとされています。

診断は症状、身体検査、およびレントゲンで行います。特にレントゲンが重要で、吸気時・呼気時の胸部画像と、上から見下ろすように撮影するスカイビューが診断に有効です。さぎのみや動物病院ではいくつかの治療法を提案していますが、残念ながら完全に治すことは出来ない疾患ですので、症状のない状態を維持する支持療法が根幹となります。治療には内科療法と外科療法があります。

①軽度の場合
気管を支える筋肉を強くする内服薬を処方します。
咳が強い場合には咳止め・或いは気管の抗炎症薬を利用する場合が有ります。

②中等度の場合
軽度の同様の処方を行いますが、より咳止めの成分を強く処方します。また、気管軟骨の健全性を高める注射がありますので、週2回のプロトコールで実施する事を提案する場合があります。

③重度の場合
咳止めを中心に、呼吸を多く”しすぎない”為の呼吸安定作用を持つシロップを処方します。また、気管の抗炎症薬や、感染予防の為の抗生物質の投薬を薦めます。重度になるといつ気道閉塞してもおかしくない為、根本治療としての外科手術を考慮します。(気管外固定術or気管内ステント設置術)『良く咳をするんだけど元気だし良いかしらね?』と様子を見ていらっしゃる飼い主様も多いかと思いますが、気管虚脱なのかどうかを一度ご相談に来ていただくと安心かもしれませんね(^_^)

おおよその費用の目安

レントゲン検査:胸部2方向+呼気時 5200円(初回のみ)
4200円(継続検査)
気管軟骨維持注射: 1400円/週2回
気管外固定術     :どちらも特殊な手術になるため、専門施設をご紹介します
気管内ステント設置術 :施設により手術費用は異なりますが、かなり高めです

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