さぎのみや動物病院の外科手術について
スタッフブログ
今回はおかげさまで高くご評価いただいております当院の外科手術についてお話しします。
当院は内科診療を中心に、出来る限り患者さんへの侵襲(負担や治療による痛み・辛さなど)の少ない治療方法を計画するよう心がけていますが、やはり疾患によっては外科手術を行わなくてはならない場合があります。
どうしても物理的な問題が発生してしまう、怪我や腸の異物詰まりであったり、
体の表面あるいは内部に発生してしまったガンやできものの切除であったり、外科手術の対象は多岐に渡ります。
また、多くの患者さんが経験する去勢や避妊も外科手術ですね。
開院当初より、正確な外科手術と手術時間の短縮を目的に、今では動物病院では当たり前になってきている電気メスなどの手術器具に加え、超音波凝固切開装置(ハーモニック)などの先端医療機器(獣医療の世界では、ですが)を揃えて手術を行ってきました。
その恩恵もあり、今までは30分以上かかっていた行程が5分以内に終わったりする事も多く、医療機器の進歩によって手術の負担というものが明らかに低減されてきているのを実感しています。
同じ内容の手術でも、総手術時間および麻酔管理、手術手技や術部周囲の損傷程度の違いなどによって、手術を受けた患者さんの回復具合は大きく変わってきます。
実際に大きな手術を終えた後、『翌日にはもう元気になって走り回っていました!』『思ったよりも傷が小さくて驚きました』などのお声をいただく事も多くあり、やはり少しでも手術時間を短縮し、正確な外科手術を行う事の大切さを再認識します。
例えば当院での去勢・避妊手術ですが、
⚪︎男の子の「去勢手術」:
精巣の大きさによりますが、若くて体の大きくない子であれば
大体10-15mmの傷口です。手術時間は15分以内です。
当日夕方〜夜には普段通りの元気に戻ります。
⚪︎女の子の「避妊手術」:傷口は15-20mm程度で済みます。
手術時間は30分以内です。多くの場合、当日夜から普段通りの元気に戻ります。
といったように、傷口の小ささと綺麗さ、術後回復の早さを実感していただけるとおもいます。
また超音波凝固切開装置の導入により、時間がかかったり出血などの合併症の多かった手術も対応可能です。特に、極めて危険な”短頭種気道症候群”の予防として有効な”軟口蓋切除術”は、都内の病院で超音波凝固切開装置を使った施術が可能な病院は多くありませんので、二の足を踏まれている飼い主様は検討していただく価値があるものと考えています。
⚪︎短頭種の「軟口蓋切除術」:当日夜から食事が可能です。手術時間は10分以内です。
⚪︎「脾臓腫瘍切除」:腫瘍径や癒着の程度にもよりますが、腫瘍摘出自体に要する時間は15分程度です。
⚪︎その他にも、様々な外科手術に対応
残念ながら当院で対応できない外科手術もありますので、何でもご相談ください!と言う事は出来ないのですが、手術に関するお悩みやセカンドオピニオンにも対応しておりますので、何かお力になれる事があればお気軽にご相談ください。
⭐︎さぎのみや動物病院の今月の外科手術
◎体表外科
去勢手術
外傷洗浄・縫合
乳腺腫瘍
肛門嚢アポクリン腺癌
肥満細胞腫
皮脂腺腫
脂肪腫
血管腫
◎腹腔内外科
避妊手術
脾臓腫瘍
腸閉塞
子宮蓄膿症
◎口腔内腫瘍外科
線維腫性エプリス
悪性黒色腫(メラノーマ)
◎口腔内外科
軟口蓋切除術
◎眼科
眼球摘出術